近年、セックスレスの夫婦が増えている。ある調査では約4割の夫婦がセックスレスの範疇にあるというデータも出ている。
セックスレスの原因を男女別に見ると、男性側にある場合が多いという。精神科医の阿部輝夫氏(あべメンタルクリニック院長)は、セックス・セラピーの第一人者だ。
「もっとも多いのが『性嫌悪症』。
性的な接触や性的なムードを極端に嫌って避けようとする症状です。かつては女性特有といってもいい疾患でしたが、10年ほど前から男性のほうが多くなってきました。妻に触れられただけで払いのけてしまうなど、深刻なケースもあります」
男性の性嫌悪症の98%が、セックスできないのは“妻とだけ”で、性欲自体は正常。マスターベーションや浮気はできるというのだから見過ごせない。
「女性からしたら、『なぜ私とだけできないの?』と問いただしたくもなるでしょう。しかし、原因は婚姻生活で2人の関係性が変化してきたためで、夫だけを責めても始まりません」
男性が性嫌悪症に陥る夫婦関係には、次の5パターンがあるという。
(1)母と息子の関係に変化
(2)兄妹、姉弟の関係に変化
(3)親友関係に変化
(4)マスコット的関係に変化(赤ちゃんのようにかわいがる)
(5)嫌いになった
5番目をのぞいて夫婦仲は決して悪くはないが、妻を性的な対象として見られない点は共通している。このうちもっとも多いのは(1)で、夫婦関係が母子関係を呈してしまうケースだという。
「必ずしも妻が年上とは限りません。妻のキャラクターが母親的であったり、夫が妻に依存的だったりする関係性のことを指します。通常、男性は母親の裸など見たくもなければ、セックスしたいとも思わない。母親のような存在の妻が近づいてくると『近親姦』のイメージがわき、恐怖心を抱いてしまうのです」
セックスレス男性が「妻とだけ」できない理由 〈AERA〉-朝日新聞出版|dot.(ドット)
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